年賀状SSとして捧げさせていただきました。
オプビー(実写・ほのぼの) のSSになります。
誤字脱字流れがブツ切れが多すぎたんで多少修正致しました。
以下、続きより
【 最上の時 】
ディエゴガルシア島―
インド洋にあるアメリカ軍最大の拠点であり、軍事戦略上の要衝である
上空からは四千m級の軍用の滑走路が一本島の真ん中を通っている以外目立ったものはない
環礁のため平坦であり、丘陵・山地はなく、熱帯のため1年中湿気と熱気に満ちた島である
*
パタパタ、キョロキョロ
実際にはそんな音はしていないが、まるでそう聞こえてくるかのような仕草で
此処―ディエゴガルシア島の軍基地内を歩き回っている者がいた。
背中にある羽にも見えるドアを揺らし、辺りを見回しながら歩く様はまさにそんな擬音が相応しい。
そんな彼―バンブルビーは『目的の者』を探すため基地内をウロウロと歩き回っていた。
と、ある部屋の一室を覗き込んだ時、それまで視線を彷徨わせていたバンブルビーの
アイセンサーがピタリと定まった。その視線の先には大きな影が一つ。
バンブルビーからすれば軽く倍はある大きな存在、青を基調とした機体に揺らめくファイアパターンが美しい。
それはまるでその持ち主の性格を表すかのように静かな水面の上に揺らめく炎のようだった。
『目的の者』を見つけたバンブルビーは頭にある触覚のようなものを
ピコピコと揺らすとその青い影に向かって一直線に駆け寄っていった。
『オプティマス!』
「!‥おぉ、バンブルビーか、よく来たな」
バンブルビーは過去におった損傷のため発生装置が働かず声を出す事ができない。
その代わりに現在はトランスフォーマー間で使用する通信を使い、オプティマスに呼び掛けた。
通信に気付たオプティマスは、ガシャガシャと音が聞こえる方へ振り向くと
駆け寄ってきた勢いのままに飛び込んできたバンブルビーをその大きな機体で難無く受け止める。
オプティマスからすれば半分程しかないバンブルビーを受け止めることはなんら支障はない。
受け止めたバンブルビーを見ると、こちらを見上げていたバンブルビーと視線が合う。
するとどちらともなく、ふたりはとても幸せそうに微笑みあった。
ふたりは上司部下という関係であったが同時にパートナーであった。
オプティマスに触れ、バンブルビーは気分が高揚していくのが分かった。
いつも友人であるサムの家に滞在している自分にとっては久しぶりに会えたパートナーだ。
嬉しくて嬉しくて、気持ちが抑えられない。
あぁ、この気持ちをどうすれば伝えられるだろう!
あなたに逢いたくて逢いたくて、久しぶりに逢えたこの感動といったら!
そしてオプティマスも喜び、嬉しさを全身で表すバンブルビーを見てスパークが穏やかになる。
バンブルビーは自身の近況、サムやミカエラ、家族の様子を楽しそうに、嬉しくて堪らないというように話す。
こちらもそれに相槌を打ち、こちらの近況も伝える。
それをうんうん、と頷きながら一言も聞き漏らすまいとでも言うように耳を傾ける様子はとても微笑ましかった。、
バンブルビーにとってもオプティマスの機体を震わせる低い声を
受けるのはとても心地が好くふたりは時が過ぎるのも忘れていった。
*
あれからふたりは時間が経つのも忘れて過ごした。話が落ち着き、ふたりでのんびりとした時を過ごす。
その時ふと、バンブルビーは時間を確かめた。時間を見ればあれから数時間が経過していた。
外はここからは伺えないがもう夕闇に差し掛かっていることだろう。
『あ、もうこんな時間だ…おいら帰らないと…』
「何?‥そうか、もうそんな時間か…ではもう帰らなくてはな。…バンブルビー…気をつけて帰るんだぞ?」
そう言うとオプティマスはバンブルビーを引き寄せると額をコツンとぶつけ、別れを惜しんだ。
と、そこにひとつの通信がオプティマスとバンブルビーに入る。
『オプティマス?失礼する。バンブルビー、そこにいるな?』
『先生?どうしたの?』
通信の相手はラチェットだった。
ラチェットはオプティマスに断りを入れるとバンブルビーに用件を伝えた。
『そろそろ帰る時間だと予測してな。だが今日は帰ることはできん。』
『えっ?』
『今現在ここいらは大雨・強風警報発令中だ、今日は此処にいなさい』
気がついていなかったがどうやら外は天候が悪いらしい。
だが今日中に帰るとサムに言っていた手前帰らないわけにはいかない。
『でも…おいらなら大丈夫だよ?』
『お前さんは泳いで帰るつもりか?お前さんにとっては大丈夫でも送ってくれる人間にとっては危険なんだ。
サムには連絡してある。いいじゃいか。オプティマスともっと一緒に居れるだろうが』
『うぇ!?なっ、なに言ってるの!先生!おいら別に…!』
『別に?オプティマスと一緒に居るよりさっとと帰りたいと?』
『そんな事ないよ!おいらもっともっと一緒に居たいと思ってる!』
ラチェットは言葉尻を捉えてバンブルビーをからかった。
勿論それにバンブルビーまんまと引っかかったが当のバンブルビーは気付かずにアワアワと慌てている。。
『ふむ、それでは?』
『う、うぅ…もう…、うん‥わかったよ‥あ、りがとう先生』
ラチェットはその返事に満足すると恥ずかしそうなバンブルビーを他所にオプティマスにあいさつすると、
これ以上邪魔をする気はないというようにプツン、と通信を切った。
ラチェットとの通信を終え、バンブルビーが羞恥から抜け出すまで暫し無言の時が過ぎる。
やがておずおずとバンブルビーはオプティマスに通信を行った。
『…オプティマス?』
「ん?」
『今日は帰っちゃダメなんだって』
「あぁ。そうだな、聞いていたとも」
『うん、だから…ね?あの、その、えっ…と…』
ソワソワと落ち着き無くこちらをチラチラと見上げてくるバンブルビーに
オプティマスはクスリとひとつ笑みを零すと、こちらから助け舟を出した。
「一緒に寝ようか」
『!ほ、本当!?』
「あぁ、たまにはいいだろう?一緒に寝てくれるか?」
こちらからは恥ずかしくて言えなかったことをスルリと言われ、
バンブルビーはキラキラと顔を輝かせるとオプティマスに抱きついた。
『えへへーねぇオプティマス?』
「ん?なんだい?」
『おいらね、オプティマスのことだぁいスキだよっ』
そういうとバンブルビーはオプティマスの口に触れるだけの口付けをした。
オプティマスは少しだけびっくりしたがそれを受け入れると、そのままふたりは深く口付ける。
外では打ち付ける雨と木々を揺らす強風が起きていることだろう
だがここには外の音は一切聞こえてこない
あるのはただふたつの排気音と軋み、擦れる金属音だけ
だが互いしか映っていないふたりには関係の無いことだった―
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オプビーはかわいいよねやっぱ!(話し逸らし)
ビーのおしゃぶりとか仕草がメチャ可愛いし
司令官は動作が全てかっこいいし893でもね!
言い訳はしまくったからもう言わないよ(泣)
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