続きよりSLのガルナイ小話になります。
………………………むくり。ぼへぇ~……………………
……………………さて……準備をしなければ。
ここはデストロン基地のとある一室。
そこにいるのは右半身の塗装が剥がれ気味のトランスフォーマーが一体。
名前はナイトスクリーム。
デストロンの破壊大帝ガルバトロンの右腕…いや、メイド秘書である。
メイド秘書の一日はまず主であるガルバトロンを起こしにいく事。
起動したてのぼんやりとした思考のままのろのろと活動を開始する。
部屋を出ていつもガルバトロンがいる部屋に入っていく。
そこにはいつも通り玉座に座り、肘掛に頬杖をついて
ぐぅぐぅと眠っている主がいる。
いつも思うのだが何故椅子でお眠りになられるのだろう?
ベッドがないのですか?移動が面倒?
もしや横になった体制から起き上がれない?
心の内はそんな事を考えつつ、玉座に歩み寄り、
ガルバトロンに起床を促す。
「ガルバトロン様…ガルバトロン様、おはようございます。
朝にございますよ。起きてください。」
なるべく負担にならないようにそっと機体を揺するが
全く起きる気配がない。
無言のまま佇むナイトスクリームは徐に
キャノピーの中から金槌を取り出すと思いっきり
振りかぶりガルバトロンの頭に金槌を振り下ろした。
『がっつぅうぅううううん~~~…』
「んがっ?」
「おはようございます、ガルバトロン様。お目覚めはいかがですか?」
「あぁ~?あ?あぁ…なんだ…?頭が痛いような…?」
頭を撫でながら寝起きの不機嫌さを滲ませた声で唸る。
ナイトスクリームはいつの間にか金槌を仕舞い込み、
主の頭にそっと手を置くとそっと擦ってみせる。
「大丈夫ですか?
頭がすっきり(爆発)するようなエネルゴンをお作りしましょうか?」
「?なんか今おかしな言葉が入らなかったか?」
「いえ?それでは作ってまいりますので少々お待ちを…」
席を離れ、エネルゴンを調達すべく部屋を出て行こうとした
ナイトスクリームだったがガルバトロンがぐっ、と
腕を掴み引き寄せて腰を片手で捕まえてくる。
「まぁ待てナイト(ry「セクハラです」ぶっ!」
先ほどガルバトロンを殴った金槌をまたしても
いつの間にか取り出してガルバトロンの頬を殴りつける。
突然の部下の暴力に目を白黒させながら
ナイトスクリームを見遣る。
そこにはしっかりと金槌を握り締め、
無表情なのにどこか蔑視の眼差しを向ける部下がいた。
ナイトスクリームはガルバトロンの腕の中から機体を引き抜き、
扉の前へ移動してそこでこちらに振り返りガルバトロンに声を掛ける。
「今のは許して差し上げますが次おやりになられたら
いくらガルバトロン様と言えど容赦いたしませんよ?」
「(思いっきり殴っただろうに…)あぁ…」
「では、エネルゴンを持ってまいりますのでお待ち下さい」
しゅん、とナイトスクリームが出て行った扉を
見つめていたガルバトロンだが、次第にくつくつを笑いを漏らした。
「ふぁっはっはっはっは!あやつめ…
全く、この俺様が気付かないとでも思っているのか…くくっ」
*
あぁ恥ずかしい恥ずかしい!!
何故あの御方は容易く私の気持ちを揺らがせるのか!
ナイトスクリームは何かを振り切るように
早足に通路を進み、心の中で呟く。
その顔は機体熱の上昇によりアイセンサーの周辺が赤くなっている。
先ほどは恥ずかしさのあまり無体を働いてしまった…
大丈夫だろうか?エネルゴンと一緒に
リペア用具も持っていかなければ…
「「あぁ、全く困ったお方(やつ)だ」」
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…………尻切れスマソ^q^;
金槌=ゴルディオンハンマー(ガオガイガー)イメージ
つか…ギャグだったのに最後ナイスクが
ツンデレになっちゃった^q^ 何故だ…?
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