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Posted by - 2024.05.03,Fri
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Posted by 月 - 2010.01.23,Sat

年賀状SSとして捧げさせていただきました。
ラチェアイ(らぶらぶちゅっちゅほのぼの)のSSになります。

誤字脱字流れがブツ切れが多すぎたんで多少修正致しました。
以下、続きより


 


【 全ては君を愛するが故 】

 

「ア  イ  ア  ン  ハ  イ  ド  ?」

リペア室にさわやかなのに聞く者にどうしようもない怖気を走らせる声が響いた。
声の主は看護員ラチェット。ラチェットは見る者をうっとりさせるようなそれはそれは綺麗な微笑を
湛えているのにアイセンサーが、声が、そしてその手に煌めくドリル全てがそれを裏切っていた。

そのラチェットの前にいるのは警備員アイアンハイド。
彼は呼びかけにビクリと機体を震わせると、咄嗟に下を向いてアイセンサーを逸らした。

今ラチェットを見てはいけない。
あぁでも見ないとそれはそれで危ないけど見れないっ

目も覚めるような真っ赤な機体とそれに見合った勇気ある精神の持ち主―
のはずだが現在は機体を縮こませて気弱そうにさえ見える。
更にその機体は所々黒く煤け右腕に至っては肘から下が消失し、配線が剥き出しの状態だった。

「私はもう何度も言ったはずだよ?君のその足りないブレインサーキットでも分かるように!
何度も何度も!まさか覚えていないとでも?どうなんだい?言ってごらん?」
「…無茶をしない。負傷したらすぐにリペアルームへ来る。…でした…」
「あぁそうだねまさにそうだとも。よくできたじゃないかアイアンハイドのクセに。
なのに何故覚えることはできるのに行動に移すことはできないのかな?」
「クセにって…おま、あ、はいすみません。」
「すみませんじゃなくて私は行動に移せるかどうかを聞いているんだよ?」
「ちゃ、ちゃんと覚えている!今回は仕方なかったんだ!
メガトロン達が突然襲ってきて…司令官や民間人達を守らねばならないし…」
「そうだねそこは仕方ない。そこは認めよう?だがその怪我はその所為じゃないだろう?
撤退していくメガトロン達を追っかけてコンドルにやられたそうじゃないか。」

バレてる…怖い…
なんでこんな捲くし立てるように次々と言葉が出てくるんだ
そこまで怒ることないじゃないか…

「そ、それはだな……えぇい!いいじゃないか!
デストロンのやつらを倒すのが俺らの役目だ!それに従って何が悪い!」

アイアンハイドは必死に反論したがラチェットが深々と吐き出した
はぁあぁああぁあああ…、というまるで呪詛のような重い排気に機体を強張らせた。

そろそろと視線を上げて様子窺えば冷めたアイセンサーとぶつかった。
見た瞬間に視線を逸らしたかったがあまりの怖さで逸らすこともできずに
固まったアイアンハイドはまるで蛇に睨まれた蛙のようだ。
それを見たラチェットはまたしても排気を零す。

「アイアンハイド…それは間違いだ。確かに私達はデストロンと戦うのが使命。
気持ちは分かるつもりだよ。だが、だからといって無茶をしていいという訳ではないんだ。」

アイアンハイドはラチェットの言葉にブレインサーキットでは理解しているが
感情回路の方では納得せず、感情的な声をあげ、反論を行った。

「だ、だがそれではダメなんだ!いつまで戦い続ける気だ!?全ては…!」
「アイアンハイド」
「!…………………はぁ、あぁ、すまない」

だがラチェットの静かな声に我に返える。
ブレインサーキットが一瞬で冷め、先程の発言を思い出すと後悔の念に襲われた。

ラチェットは気落ちしたようにしょぼんと肩を落とし悪かったと謝罪するアイアンハイドの
情けない顔を見る。先程から怯えるわ、怒るわ、情けない顔をするわで、
そのコロコロと変わる表情に思わず吹き出した。

アイアンハイドはこちらを嗜めていたと思ったら
突然笑い出したラチェットを唖然としてみた。

これは…わら、われてる…?

「ら、ラチェット!おま!何を笑ってるんだ!」
「フフ…だって…お前さんったら可愛らしいんだもの」

ラチェットからの思わぬ言葉にアイアンハイドはブレインサーキットの
負荷処理による排熱で顔を真っ赤に染めた。

「な、なぁ、なに、何を言うんだラチェット!」
「アッハッハッハッハ!全くもう…ほらアイアンハイド、落ち込むな。
私も悪かった。そんなに責めているわけじゃない。お前さんの性格は分かっているさ。
ただこちらの気持ちも分かっていてくれ。毎度毎度、心配で堪らなくなるこちらの気持ちをな?」

ラチェットはアイアンハイドを覗き込みながら、からかうように謝った。
その綺麗な微笑みにアイアンハイドの顔が羞恥以外の理由で真っ赤に染まる。

その様子にラチェットは更に笑いを誘われたが今度はぐっと我慢する。
ここで笑えば完全に臍を曲げてしまうだろう。
臍を曲げた彼を見るのも楽しいが、今回はそれが目的ではないのだ。

実際本当に心配しているのだ。
いつも無茶ばかりして自分を省みない。
怪我をして帰ってくる度にこちらのスパークが捩れそうな程の不安が襲ってくるというのに。

「さぁ、思う存分説教したわけだし、いい加減リペアをしようか」
「あ、あぁ」

アイアンハイドは未だに頬を染めつつ、どもりながらも返事をすると
大人しくリペア台の上に横になった。

ラチェットは大人しく横たわったアイアンハイドに近づくとそっと口付けをした。
軽く口同士が触れ合うぐらいの極々軽いものだ。
だが気持ちを込めて口付けを贈る。

―お疲れさま―
―おかえり―
―愛してる―

それが伝わったのかどうかは分からないがそれに
アイアンハイドは羞恥で顔を染めた。
だが何も言わず、今度はこちらからも口付けを返す。
触れるだけの口付けを何度も何度も。

やがて口付けは止み、互いを抱き締める。
こちらも怪我に負担が無いようにそっと。
だが出来る限り隙間なく。

 

「…おかえり」
「…ただいま」

 

 

 

 


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もう・・・何も言うまい・・・orz

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